CASE STUDY / IC PROJECT

乗車客数世界2位。
巨大駅のトラフィックから新しい体験を生み出す。

西武線池袋駅直結という恵まれた環境にある西武池袋本店。
その沿線向けのユーザーへのサービスデザインプロジェクト。
リサーチから見えてきた場のポテンシャルを最大限に発揮できるように新たなタッチポイントを開拓しユーザー体験を設計していきました。


PROCESS

01-DISCOVER / RESEARCH INSIGHT

コンテキストの理解

市場調査や事業ドメインの調査から社会的なコンテクストの理解を、行動観察やゲリラインタビューからユーザーのコンテキストの理解を深めていきました。次のようなリサーチインサイトから3つのOPPORTUNITYへたどりつきました。

  • 250
    万人/日

    1日の乗客数は国内2位。世界の駅別乗車数ランキングTOP20位は全て日本であり、国内2位は世界2位である。

  • 2

    訪日アジア人の雑貨・化粧品の購入は銀座につぎ2位、ファッションは7位。総合でも10位以内に入る。

  • 36
    %

    埼玉県からのアクセス。都内からのアクセスは53%

  • 待ち合わせ場所は、いけふくろうが有名だが混雑している。スマホで連絡が取れるのでドンキ、無印良品など少し離れた場所を使うことも。

    30代女性

  • 日本の駅は広くて人が多くて迷宮みたいだ。

    アジア人観光客

  • 通勤客、帰宅時のユーザーは脇目も振らず足早に歩いている。インタビューを断られる率も高かった。

    30代通勤客


OPPORTUNITY

  • OPPORTUNITY-A

    250万人/日、足早に通り過ぎてゆくだけのトラフィック

  • OPPORTUNITY-B

    待ち合わせ場所の決定打なし、待ち合わせ方法の多様化

  • OPPORTUNITY-C

    訪日ユーザーにとって池袋駅は世界第2位の迷宮

02-DEFINE / PERSONA

ユーザーの視点から体験をつくる

3つのOPPORTUNITYからペルソナを設計しターゲットユーザー象をクリアにしていきました。

リサーチ結果から3タイプのペルソナを設定した。
OPPORTUNITYーA通勤客の初期ペルソナ

02-DEFINE / DETAIL OF BEHAVIOR

通勤時3分、
帰宅時15分

ペルソナの通勤・帰宅時の行動に着目し、さらに追加でインタビューをしました。
早朝の通勤客はみな急いでいます。そして、帰宅時の通勤客は疲れていました。帰宅が遅くなると店舗の営業が終了しているケースもありました。ユーザー行動の理解を深めていくとタッチポイントへの接触時間の少なさがボトルネックになっていることが明らかになってきました。ただし、行き帰りの電車の中、オフィスなど前後のスキマ時間に体験を拡張する機会がありそうでした。

ペルソナAの通勤・帰宅時の行動。行き3分、帰り15分しか接触時間がない。

POINT OF VIEW

郊外から都内に通う通勤客は、平日の都内との往復する機会を有効活用できればと思っていました。なぜなら、通勤途中には商品が豊富な百貨店があるからです。しかし、平日は朝は時間もなく、帰りはゆっくり買い物をする気力もなく実現できていません。休日は家でゆっくりしたく都内に出向くのも億劫です。


ISSUE

通勤時3分、帰宅時15分。
短時間で買い物を完結できるように
百貨店体験を拡張する。

03-DEVELOP / USECASE

ユーザー行動からタッチポイントの開拓

リサーチで需要の多かったコスメの購買にフォーカスし体験の設計を進めました。
コスメ購買のいくつかのユースケースをベースに行き帰りの3分、15分で体験を完結するにはどうすれば良いのかを検討していきました。通勤の片道30分、会社の昼休みなど新たなタッチポイントを開拓しました。また、個々のタッチポイントの体験が点ではなく、線としてつながるように留意しています。

コスメ購入のユースケースをベースにタッチポイントを開拓した

03-DEVELOP / IDEATION,FEASLIBILITY

制約を直視しながら、理想をふくらませる

開拓されたタッチポイントを取捨選択し組み合わせながら、各タッチポイントでのアイデアを具現化していきました。
店舗などと連携が必要なアイデアは、業務フローのシミュレーションやオペレーション的な負荷、現実度、課題をチェックしています。先進的な技術を用いるアイデアは、本当に実現できるかの技術的なフィジビリティーチェックや要素技術の検討も平行して行いました。様々な制約のジレンマを直視しないアイデアは絵に書いた餅にすぎません。特に大企業のプロジェクトで制約はつきものです。理想のユーザー体験を考えるのも、泥臭いオペレーションの制約の突破口を考えるのも等しくアイデアだと考えています。他の2タイプのペルソナも同様のプロセスでつめていきました。

様々な角度から検証しつつサービスを具現化

04-DELIVER / PROTOTYPE

最小限の労力で、最大限のリアリティをつくる

ユーザーテスト用にコア機能のプロトタイプも作成しました。単にプロトタイプといっても目的に応じて様々なパターンがあります。検証したい仮説にあわせて、最小限のプロトタイプでユーザーのリアリティを最大化することを大切にしています。今回はターゲットユーザーが興味を持つかどうか、実際に使っている自分を想像できかを検証できるようにUIデザインはHight-Fidelityに、プログラム開発が必要な機能部分は抑えめにしLow-Fiedelityに仕上げています。テストの内容によってはこの段階で1,2週のアジャイル開発を行いプログラム開発をおこなうこともあります。

コア機能のプロトタイプ